辛い時は

僕が医者を辞めた理由

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どーも、ゆーすけです。

遠い昔は医者でした。子供のがんを専門にしてました。でも、もう今は医者はやってません。現在は、研究者としてがんの基礎研究をしています。

似た様な事をしていると思われるかもしれませんが、医者と研究者は全く違う職業です。基礎研究者は基本的に患者さんを診る事はありません。

一般的に考えると医者という職業はなりたくてもなかなかなれないものだし、立派な仕事だし辞めるという選択はなかなかないのかもしれませんが、僕は僕なりの理由があってきっぱりと辞めてしまいました。

ここでは僕がなぜ医者という仕事を辞めて研究者という道を選んだのかを書いてみたいと思います。

医者は忙し過ぎた

医者といってもいろいろな形態があるので全てが全てそうだと言う訳ではないのですが、その頃僕が勤めていた大学病院と言う職場はとても忙しい所でした(もしかしたら今は少しはマシになっているかもしれないけれど)。

まずは基本的に拘束時間が長く、平日は大体朝7時から夜10時ぐらいまで病院にいて、土日も一回は病院に顔を出し、月に5回か6回は病院に泊まり込む(この時は仮眠は少しは取れたとはいえ36時間連続勤務なんてこともざらでした)と言う様な生活でした。また、それだけじゃなく例え病院外にいたとしても、自分の患者さんが急変した時には連絡を受け最悪の場合その足で病院に行くこともありました。

まぁ人の命を預かっているのだからそれぐらい当然だと思う方のいるかもしれませんが、医者といっても同じ人間です。さすがに休息がなければ持ちません。その頃の僕は「あーこれが一生続くのはしんどいなぁ」と毎日ため息の連続でした。

案の定こんな生活が続いていたせいなのかストレスが激しく、最終的には重度の食道炎になりました。これでこの仕事は長くは続けられないだろうなと言う気持ちに拍車がかかったのは確かです。

収入の得方に納得がいかなかった

でもまぁ医者は高収入だからあえて辞めることもないんじゃないかと言う意見もあると思います。確かにその頃はある程度の収入はありました。でもそれは自分の働いている大学病院からではありませんでした。

もしかしたら皆さんは無給医と言う言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、なんの役職もついていないその時の僕はまさに無給医でした。想像するのは難しいかもしれませんが、上に書いた様に長時間拘束されいるのにも関わらず病院からは一銭も給料は出ていませんでした。

ではどの様にしてお金を稼いでいたかと言うと、医局と提携している市中病院やクリニックに週の何日かはアルバイトをしに出て給料はそこから出ていると言う様な状態でした。だから、病気や急なアクシデントでそのアルバイトに行けない時は、その分の収入は全く無くなります

それだけでなくどう言う契約だったのかもあまり覚えていませんが、年金も健康保険も大学病院から支給される事もなく自分で国民年金や国民健康保険に入っていました。まるで少し割りのいいフリーターの様な状態でした。

この様な状況は役職がついて大学の職員になると少しは変わりますが、基本的に大学病院に勤めている医者はこんな感じでお金を稼いでいます。

この時の僕はどれだけ働いてもその職場からお金をもらえず、誰からも守ってもらえていない状態にものすごく疑問を感じていましたが、みんな当たり前の様にやっている事だったのでなんとなくその流れに乗っていました。でもやっぱりものすごく違和感は感じていました。

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理不尽な対応をされることも多かった

それでも医者と言う仕事は人に感謝される事も多くやりがいは感じていました。それだから辛い事があってもある程度乗り越えられていたんだと思います。でもそれが全ての場面でそうだったと言う訳でもありませんでした。

医者と言ってもスーパースターや神様ではありません。時としてその場ですぐに症状を取り除いてあげる事はできません。回復までに時間が必要な場合もあります。それでも、やはりその場ですぐに直して欲しい方からは理不尽の対応をされた事が何度もありました。

患者さんは納得されていてもその診察室にいなかった付き添いの方が後から診察室に怒鳴り込んできて胸ぐらを掴まれたりした事もありました。自分が診ていない患者さんの家族の方から夜中に病院に電話があり、他の医者の医療ミスを認めろと脅迫された事もありました。

医者を辞めようか悩んでいた最後の方にこの様な事が耐え続けに起こり、なんか心がポッキリ折れてしまったのを覚えています。

自分の生活を大事にしたかった

ここまでちょっと後ろ向きな理由が重なりましたが、もう一つ僕の決断を決定付けた理由があります。おそらくこれが一番重要なファクターだったかもしれません。

僕は小児科医でした。子供対応が上手かどうかは別として、僕は基本的に子供が好きです。だからこの頃の僕には子供がいませんでしたが、自分の子供の面倒はみたいなと思っていました。でも、子供を持っている同僚がいつ子供に会っているのかわからないぐらいずーっと働いているのを見て、このままこの仕事を続けていたら子供ができた時に自分の子供の子育てに参加する事が出来ないだろうなぁと思ってしまったのです。

もっと時間に融通のきく職場もあったのかもしれませんが、やはり医者と言う仕事をやっている限り自分中心に時間を決められる訳もなく、それじゃあいっそ辞めてしまえと研究者の道へ行くことに決めたのです。

まとめ

医者から研究者になったと言う話を誰かにすると

医者辞めて後悔はない?

と聞かれる事が多いですが、全く後悔はありません。医者と言う仕事はとてもやりがいがあって大事な職業ですが、僕には合っていなかったんだと思います。今の研究者という仕事もいろんなプレッシャーがあって簡単な仕事ではありませんが、辛いと思う事はあっても不思議と辞めたいと思う事はありません。

僕の場合はたまたま医者でしたが、この状況が一生続いたら辛いと思う事があるならその環境から抜け出す事も考慮に入れてみてもいいかもしれません。でも、いろいろなしがらみもあってすぐには無理だと思うので、逃げる準備だけでも始めてみてもいいのかな?と思います。自分が苦しくない環境は必ずどこかにあるはずです。

また、今の仕事は自分で働く時間を決める事ができる関係で子育てにも可能な限り参加できています。これは仕事以外で自分がやりたかった事なので、本当にこの仕事を選んで良かったなぁと心から思っています。

僕はたまたま自分のニーズに合った仕事にたどり着く事が出来ました。もし今の仕事に不満があるのなら、自分の希望に沿う様な仕事を探してみるといいと思います。これは賛否両論あると思いますが、僕は「命を削ってまでやらなきゃいけない仕事なんかない」と思っているので、辛いなら逃げてもいいと思います。必ず自分に合った仕事は見つかります。諦めなければ必ず見つかります(と思ってます)。

ゆーすけ

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ゆーすけ
アメリカ在住のがんの研究してる人です。自分の経験を元にした「よりよく生きるためのヒント」を発信し、読む人の心を少しでも軽くすることを目指しています。
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