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どーも、ゆーすけです。
突然ですが皆さんは、下積みって経験した事ってありますか?もしくは、今下積みってものを経験していたりしますか?なんか今の世の中効率が求められていたりして、下積みって無駄な事なんじゃないか?って感じに思ったりする事ってあったりすると思うんです。でもね、僕は、下積みって実は経験した方がいいと思ってはいるんです。でも、それはその下積みってものを有効に活用するって気持ちを持っている限りはってのはあると思います。それが本当に無駄だって思って、下積みの期間をふてくされて過ごすとかって言うのなら、下積みにはあまり意味はないかもしれません。

今現在、僕は、アメリカの小さな大学で自分の研究室を持って研究者をやっています。どんな仕事にもある程度の下積み期間ってあると思いますが、研究者の世界にももちろんあります。まず研究者への第一歩は大学院にいって博士号と取る所から始まります。そして、ものすごく簡単に言うと大学で教員になるか、企業に勤めてそこの研究員になるかってのが研究者としての最終ステップなのかと思います(もちろんそれ以外の道もありますが、ここではものすごく端折ってます)。だからと言って、博士号を取ったらすぐこれらの最終ステップに進めるかと言うとそう簡単にもいかず、その間にポスドク(詳しくはこちら)と言う修行期間を持つ事がほとんどです。まぁ簡単に言うと、ポスドクというのは誰かの研究室で研究をさせて貰う見習い期間みたいなもんです。基本的には独立はしておらず、かと言って学生でもなく、立場はあやふやです。僕もアメリカに最初にきた時は、ポスドクからスタートしてその下積み期間を8年間やりました。

こういう下積み期間は無駄という意見も最近ではちらほら聞かれる様になりましたが、僕はこの下積み期間があってよかったと思っています(さすがに8年はちょっと長なったかな?とは思っていますが(笑))。そう言う事を経験しないで、いきなり独立して自分の研究室を持つ事になっていたとしたら、大変な事になっていたと思うからです。だからと言うわけじゃないですが、僕は、下積みって経験した方がいいし、その下積みってのもを嫌がらず、その時期を自分の将来に向けて有効に活用する様にしていくって事が大事なんじゃないかな?って思っています。ここには賛否両論あるかもしれませんが、下積みって案外無駄でなかったりすると僕は思っています。

ここでは、なぜ僕がその様に考えいてるかについて簡単に解説してみたいと思います。
もくじ
下積み期間はなるべく挑戦して失敗した方がいい
まず、下積み期間ってのは、下積みと言われてるだけあって、基本的に自分の実力ってあまりなかったりすると思います。だから、自分が必死になって自分の実力をつけて、自分の事を周りに認めさせていくって事が必要だとは思います。で、多くの人は、これが下積みにおける1番大事な事だって思っていたりすると思います。それは基本的に間違ってはないと思います。僕も自分がポスドクで下積みをしてた時には、死ぬほど頑張りました(と言っても、土日は基本的に働かない様にはしていましたが(笑))。沢山の研究テーマをボスと一緒に考えて、沢山の実験をして、沢山の論文を書きました。でも、おそらくほとんどのポスドクの人はここまでは普通にやると思います。だって、それが研究者としてのメインの仕事だからです。そして、良い業績(もしくは、研究者としての実力)があれば、その後に独立しても大丈夫と思いがちです。でも、僕はそれだけじゃ足りない様な気がしていたのです。

まぁ確かに研究の世界では、ポスドクとして学ばなければいけない重要な事は、自分で考えて研究を進めていく事だとは思います(例えそれがボスに与えられた研究テーマであったとしても)。大学院生でも研究の仕方は学びますが、学生は基本的に誰かが全ての面倒を見てくれます。でも、ポスドクになったらそうはいきません。もしその後に独立を考えているならなおさらだと思います。だって、この時期に自分で考えて研究を遂行する事が出来なければ、独立した時に苦労しますもん。なぜなら自分が独立した時点で、誰も自分の研究テーマなんか与えてくれないからです(まぁ当たり前っちゃあ当たり前の事ですよね)。自分でテーマから仮説から実験から全てを考えなくてはならなくなるんです。そして、それを論文にしたり、そこから研究費を取るような申請書を書いていかなければならなくなんです。

だから言う訳じゃないですが、僕は、自分がまだ誰かの下にいるこの下積みの時期にしなくちゃいけないのは、ただ言われた事だけを無難にこなすんじゃないくて、沢山挑戦して、沢山失敗して、いろんな事を学んでいくって事がとても重要だと思います。確かに結果を出したいし、認められたいって思う気持ちはわかるんです。でも、そこで尻込みして中途半端にやって、そこそこの結果を出しても、自分の将来の糧にはならなかったりもするんです。だからこそ、全ての責任を自分被らなくてもいい下積みの時ほど、いろんな事にチャレンジした方がいいと僕は思っています。てか、そう言う事を許してくれる人の元で下積みをするってのが大事だったりするのかな?って思っていたりもするんです。

下積み期間は将来必要なスキルを学んだ方がいい
そして、僕が次に、下積みの期間にしておいた方がいいと思うのは、将来必要になりそうなスキルを身につけておくって事だと思います。これは僕の勝手な想像なのですが、きっと多くの人は、研究者って言ったら、研究(もしくは、実験)をして、それを論文にしていくって感じに思っていたりするんじゃないかと思います。まぁ確かにそれはそうなんです。研究者なんだから研究するのは当然の事だとは思うんです。でもね、これは意外に思うかもしれませんが、独立して研究者と名乗っている人たちを見ていると、ほとんどの人は自分で実験をしていません。じゃあそう言う人たちが、何をしているかと言うと、オフィスにこもって論文を書いたり、研究費の申請書を書いていたりするんです。僕は、それに気がついた時には結構な驚きでした。なので、僕は、「研究者として独立するのに必要な事ってのは、実験をする事だけじゃなく、書く事も重要なんじゃないか」と思う様になったんです。

下積みの時にそう気がついた僕は、この時期に英語でものを書くという事を伸ばしていく事に決めました。もちろん実験は続けながらです。それはそれは書きまくりましたよ。自分のその時のボスに頼んで依頼原稿は全て僕に回して貰う様にしましたし、親友だったテクニシャンのおばちゃんには英語の書き方を教わりまくりました。それに加えて、ポスドクでも出せる研究費の申請書(全ての申請書にポスドクが応募する事が出来る訳じゃないんです)も年1回ぐらいのペースで投稿していました。初めのうちは何回書いてもかすりもしませんでしたが、ポスドク7年目の時に出した申請書が運よく選ばれて、小さいながらも自分の研究費を獲得する事が出来たんです。おそらくこれがあったから、今の独立したポジションが取れたのかもしれません。下積み期間中に、こう言う事を考えずに、ただ言われた実験だけをしていたら、こんな風に物事が動く事はなかったんじゃないかな?と思います。

研究者としての仕事として、書く事ってのはもちろん重要なのですが、それだけではなく、研究成果を世に広めていくと言う事も大切だったりするんです。その為には、プレゼンテーションスキルも学ぶ必要があります。それに加えて、誰かと共同研究を進めたりする事も研究の世界では必要で、その為には人とのコミュニケーションを上手にとっていくなんてスキルも必要だったりするんです。こんな感じで、実は研究者ってただ研究室にこもって実験していればいいって訳じゃなくて、自分の研究をいろんな人にオススメするセールスマンの様な仕事もしなくちゃならな買ったりするんです(笑)。これに関しては、今の仕事を得るまでに3-4年続いたインタビュー地獄が助けになりました。そして、トーストマスターズと言うスピーチクラブに通ったり、スモールトークの練習のためにアメリカ人とランチにいったりって感じの努力もしました。僕は、シャイで無口なので、いまだにスモールトークをするのは苦手ですが、この時の経験から、その点に関しては昔よりは改善はしたと思っています。

そして、ポスドクってのは人に雇われている立場なのですが、将来独立して誰かを自分の研究室に雇い入れた時の為に、リーダーシップやマネジメントに関する本も読み漁りました。僕のリーダシップスタイルやマネジメントスタイルはその時読んだ本に少なからず影響は受けていますし、その時に勉強した事に今でもだいぶ助けられています。この様に下積み期間はただ言われた事や、その時に必要な事だけをやるのではなく、次に進んだ時に必要なスキルも同時に身につけておくって事がとても重要だと思います。てか、自分が独立してみたらわかる事だと思いますが、下積みの時期ってそう言う事をする為の時間って結構あったりするんですよ(独立してしまったら、いろんな雑用に追われてそんな事をしてる余裕なんてなくなってしまうってのが現実だったりするんです)。

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下積み期間にやり忘れた事
ここまでいろんな事を想定してポスドクという下積み期間を過ごしてきたって話をしてきましたが、自分が独立した今となって、下積みの時にこれをやっておけばよかったなと思う事がまだ1つあるんです。それは何かと言うと、経営の勉強なんです。自分がポスドクとして下積みをしたいた時には、研究者として独立したら経営者としての仕事もしなくちゃならないとは全く知りませんでしたし、そんな事は誰も教えてくれませんでした。まぁそんな感じなので、自分が独立してから、案の定お金の管理で大失敗しました。そして、それが原因で、自分の研究室を潰しそうな経験もしました。本当にね、1番辛い方法でお金の事を学ぶ事になりましたよ(笑)。

今の僕が、あの頃の僕に何か伝える事が出来るんだとしたら、「お金の勉強はしておいた方がいいよ」って感じの事を伝えてあげたいです。まぁこれは、研究者ってだけの話ではなくて、他の職業とかでも当てはまる事だと思います。何をやるにもお金はかかります。そして、自分の知らない所で誰かがお金の管理ってしてくれていたりもするんです。で、自分が何かで独立したら、そう言うものを自分で全て行わなくてはならなくなります。なので、僕は、お金の勉強ってものは自分が下積みをしてる時には絶対に忘れない様にしていった方がいいのかな?って思います。僕は、いまだにお金の管理は苦手ですが、皆さんはそうならない様に気をつけてみて下さい。こんな感じの事に自分が下積みの時の時間は有効に使っていった方がいいと僕は思っています。

まとめ
いかがだったでしょうか?僕の場合は、ポスドクという長〜い長〜い下積み期間を経験しました。そして、僕は、この時期に沢山の事を学んだので、自分が独立した時には、思ったよりはスムーズに事を進める事が出来たんじゃないかと思っています(まぁ大きな失敗もしましたが(笑))。皆さんも、自分が下積みをしてる時には、そう言う時間を無駄にしないで、将来の為に有効に使う様にしていくといいんじゃないかと思います。自分が独立してから学ぼうと思っても、そんな時間がないってのが実際だったりすると思うからです。

そして、大事な事は、そう言うものを与えられるのを待ったりするのではなく、自分から学びにいくって事だったりすると思います。で、そんな風に自分で学ぼうと思って学んだ事は確実に自分の将来に活きてきます。僕も、このポスドクの時の経験が今の仕事の助けになってるのは間違いないです。てか、そんな風に思える様になる為にも、下積みの時間ってのは大事にして有効に使っていくって事が大切だと思います。じゃないと、僕の様に自分が下積み中に学ばなかった部分で痛いしっぺ返しを食らうこなんて事もありますからね(笑)。もし今下積みを経験している人がいるのなら、嫌々その期間を無駄に過ごすのではなく、なるべく将来に活かせるように工夫してみるといいんじゃないかと思います。やり方次第では、下積みは絶対に無駄にはならないと思いますよ。てか、無駄にしなけりゃいいだけの話です。

ゆーすけ
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